リストラは自己都合退職と比べて不利なのではと考えている人がいますが、決してそうではありません。むしろ有利と言えます。今回の記事では、不利ではない理由と、リストラに遭ってからどうやって転職をすれば良いのかについて解説しました。
- リストラからの転職は不利ではない理由
- 転職は保障されていない
- 自分で選考対策出来る人は多くない
- リストラされた人におすすめの転職エージェント
リストラからの転職は不利ではない理由
理由は次の3つです。
- 業績悪化の場合、本人のせいではない
- 退職理由はシンプル
- 自己都合退職はネガティブ回答ができない
業績悪化の場合、本人のせいではない
会社の業績が悪化して、人員整理をせざるを得なくなり、その犠牲になっただけなので、本人に全く落ち度はありません。
例えば、「業績悪化で事業撤退し、部署ごと無くなった関係で人員整理されたのが退職の理由です」という退職理由を言えば、自己都合で取ってつけた理由よりもよほど有利です。というか、採用担当者も納得せざるを得ません。
退職理由はシンプル
「本人のせいではない」の項でも、「業績悪化のせいでリストラされました」というシンプルな理由で採用担当者は納得すると述べました。これでも充分なのですが、会社がリストラをするに至った理由を自分の取り組みを交えながら言えるとより良い退職理由になり、自己都合退職の人よりも有利です。
例えば、「後発の企業に抜かれていく中で、商品の値段を下げたり、新商品を投入して巻き返しを図っていたのですが、残念ながら資本力と商品企画力に勝るライバルの商品に勝つことができませんでした。余剰人員を削減する以外に会社が生き残る方法はなかったと思ってます。しかし、御社のこの業務なら今までの経験を活かせる余地があるのではないかと思うのですが、如何でしょうか?」
自己都合退職はネガティブ回答ができない
会社都合の場合は、業績悪化でリストラされたというネガティブな回答ができますが、自己都合退職の場合はできません。なぜなら、本来辞める必要が無いのに辞めているので、その理由を必ず聞かれますし、不平・不満を言う人は入社したとしてもまた同じ不平・不満を言って、すぐに辞めるかもしれないからです。
だから、ポジティブな回答をして、アピールしなければならない点で、会社都合のリストラの方が有利です。
転職は保障されていない
リストラ転職は退職理由がネガティブな内容になりますが、自己都合退職と比較しても不利になることはないと述べました。だからといって、転職が保障されているわけではありません。面接の権利を獲得した上で、退職理由以外の質問に対してきちんと答えて、志望先企業に欲しい人材だと思ってもらえないと不採用になります。
40代以降でリストラされた人の末路は?
転職活動が不採用続きで上手くいかないと、だらけてしまい、貯金を食いつぶす生活になってしまいます。しかし、子供の学費、家族の生活費が必要なので、働きに行かないといけません。
そこで、比較的採用されやすい介護、警備、期間工、派遣に流れてしまう人がいます。これらの職種を卑下するわけではありませんが、きちんと転職活動をすれば、それなりの企業に転職はできます。そのためには、選考対策を入念にする必要があります。
面接を受ける権利を獲得するためには
リストラされたからといって、求人応募しても自動的に面接には呼ばれません。書類選考対策をする必要があります。応募する書類は履歴書と職務経歴書ですが、特に職務経歴書に力を入れなくてはいけません。なぜなら、他の応募者と差別化できるからです。
では、どうやって差別化できる職務経歴書を作成すればよいのでしょうか?あなたが転職経験があれば別ですが、ほとんどの人は転職したことが無いはずです。新卒で入社してから10年・20年・30年と長いキャリアがあるので、そこをアピールする必要があります。
書類選考に通過したら面接対策をする
職務経歴書を書くのが初めてだとすれば、中途採用の面接を受けるのも初めてになります。その初めての状態で、いきなり面接に通過する人は多くありません。だから、面接対策をしないとどんどん受けられる企業が無くなってしまいます。
どんな対策をすればよいのかというと、想定問答集を作ることです。暗記して答えるのはダメなのですが、全く準備しないで行くのは最悪です。暗記しているように思われないほどに想定問答を繰り返すことで、自然に話しているように見えるのが理想です。
自分で選考対策出来る人は多くない
リストラからの転職活動で自分一人で対策をして内定を得られる人は多くはありません。転職支援をしてくれる人たちの力を借りて、転職活動をした方が、時間がかかりません。
転職に時間がかかるとどうなる?
一般的には退職してからの転職活動で許容される空白期間は3ヶ月間です。リストラの場合であっても同様で、これが半年・1年と期間が経つにつれて転職が不利になります。
転職エージェントの力を借りると転職活動が早く終わります
あなたの良いところ・悪いところをアドバイスしてくれる転職エージェントを利用すれば、個人で転職活動をするよりも早く終えることができます。
転職エージェントでは、応募する求人が決まれば、書類選考対策、面接を受けることが決まれば、模擬面接をしてくれます。キャリアアドバイザーは求人企業とコンタクトを定期的に取っているので、選考のポイントを知っています。その上でのアドバイスなので、個人で対策するよりも遥かに選考通過率は上がります。
どの転職エージェントを選べばいいのか?
年代、キャリアの期間、職種によって、選ぶべき転職エージェントは異なります。
20代後半から30代前半であれば、キャリアアドバイザーが分業している転職エージェントを選んだ方が、じっくりカウンセリングしてくれて、将来を見据えたアドバイスをしてくれます。
一方で、20年・30年と豊富なキャリアを築いてきた人は、キャリアアドバイザーが一人で企業と求職者を担当する一気通貫型の転職エージェントを選んだ方が、ミドル・ハイクラスの案件を多く持っていて、ピンポイントな紹介ができます。
また、携わっていた職種に限定して探したい場合は、その職種を専門に扱っている転職エージェントを選ぶと経験に合った企業をピンポイントに紹介してくれます。
リストラされた人におすすめの転職エージェント
転職エージェントを利用する時に、むやみやらたに登録してはいけません。抱えている求人の多くは被っているからです。そのため、登録する転職エージェントの数は3つに留めましょう。
1つ目は総合型転職エージェント
総合型なのでキャリアや業界・職種全てを内包しています。有名どころでは、リクルートエージェント、doda、パソナキャリア、マイナビエージェント、Spring転職エージェント、クイック、type転職エージェントなどです。
2つ目はキャリア特化型転職エージェント
20代であれば、ハタラクティブ、いい就職ドットコム、ウズキャリ、ジェイック、就職Shop、DYM就職、第二新卒エージェントneo、マイナビジョブ20'sなどです。30代以降であれば、厳密にはキャリア特化型ではないのですが、JACリクルートメント、キャリアカーバーなどです。
3つ目は業界・職種特化型転職エージェント
広告・マスコミ系ならマスメディアン、製造系エンジニアならメイテックネクスト、IT系ならワークポート(厳密には総合型)、ファッションならクリーデンスやファッショーネなどです。
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